2008年6月号
     

特集 巨大物流企業の攻防

 12  

第1部 350兆円市場の業界勢力図
 国際物流資本による買収攻勢が峠を越した。グローバルプレーヤーの集約が完了した。しかし勝ち残った国際インテグレーターのビジネスモデルには亀裂が走っている。一方、世界市場の激しい淘汰をよそに、これまで無風で過ごしてきた日本の物流業界は今ようやく重い腰を上げ始めた。周回遅れの参入に勝算はあるのか。


14

 

第2部 欧米列強が直面した成長の限界
 
ドイツポスト、UPS、フェデックス、TNT──国際インテグレーター4社がいずれも成長の壁に突き当たっている。世界的な景気の変調と燃料費の急騰によって業績が暗転。足元では労使問題に火がついた。ドイツポストCEOの脱税疑惑も、ドイツ国内の所得格差がその背景になっている。


18

  第3部 航空貨物カルテル疑惑の構造
 フォワーダー業界がカルテル疑惑に揺れている。燃油サーチャージ(燃油特別付加運賃)などの航空運賃・料金をめぐり、公正取引委員会から談合の疑いをかけられている。しかし、フォワーダーだけを取り締まっても問題は解決しない。背景にあるのは航空業界の産業構造だ。


22   

Interview 「日本の航空産業は衰退する」
木下達雄 キノシタ・エビエーション・コンサルタンツ 代表
 世界的に航空自由化が進み、アジア各国はハブ争いにしのぎを削る。しかし、日本はこうした流れから取り残されている。政府は航空会社保護という誤った考え方を捨て、国民と国家を第一に考えてインフラを構築し、戦略的に航空政策を進めるべきだ。


24   

第4部 日の丸インテグレーター離陸
日本通運/近鉄エクスプレス/ANA
 全日本空輸を貨物輸送のキャリアとして、日本の大手フォワーダーが株主に名を連ねる日の丸インテグレーターがいよいよ離陸する。事業に参画する各社の同床異夢を懸念する声は小さくない。それでもエクスプレス便幹線輸送の共同運行は、国際物流事業の新たなモデルを提示する可能性がある。



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Interview 「日系キャリアの地の利を生かす」
吉冨紹道 オールエクスプレス 社長


 

 

第5部 外資系物流企業の日本戦略

 

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DHL─世界最大手の強みを活かす
ギュンター・ツォーン DHLジャパン 社長
 グループ年商10兆円を誇るドイツポストのロジスティクス部門、DHLはエクスプレス、3PL、フォワーディングの各事業分野において、それぞれ世界最大級の売上規模を誇る業界の巨人だ。今年2月には脱税疑惑によるCEO辞任というスキャンダルに見舞われたが、その成長戦略は揺らがないという。


 

30

 

 

UPS─フォワーディング事業を拡大
高井由紀 UPSジャパン 営業部統括本部長
 
世界市場では最大手でも、日本ではこれまでDHLやフェデックスの後塵を拝してきた。しかしヤマト運輸との合弁を2004年に解消して以降、日本における自社インフラの整備に本腰を入れている。一連の投資はこれから収穫期を迎える。まずはフォワーディング事業の貨物に照準を定めている。


 

32

 

 

TNT─日本市場のニーズに柔軟に対応
恵谷洋 TNTエクスプレス 取締役営業本部長
 
2006年、主力事業の一つとして総売上の3分の1を占めていたロジスティクス部門を売却、07年にはフォワーディング事業も売却してエクスプレスと郵便事業への特化を打ち出した。他のインテグレーターともフォワーダーとも違う独自のモデルで国際物流事業を展開する。


 

34

 

 

第6部 物流IT解剖《第15回》特別編
フェデックスのグローバルIT
 IT先進企業として知られる米フェデックス。1990年代を通じて年間売上高の約10%をIT投資に回し、94年には世界で初めてインターネット経由で貨物情報を顧客に提供するサービスを開始した。今も全世界に7000人以上の担当者を抱えて、年間10億ドル規模のIT投資を続けている。



 

4

 

 

KEYPERSON
「日本流のサービスで自主独立を貫く」

辻本博圭 近鉄エクスプレス 社長
 
欧米の国際インテグレーターに対抗できる和製インテグレーターの設立は夢と消えた。日本は時機を逸した。しかし、勝ちパターンは一つではない。国際物流市場における最大の競争条件は人材だ。そこで差別化できる限り、事業規模の違いは乗り越えられる。


     
  38  

スターバックス コーヒー ジャパン〈コスト削減〉
5年前の赤字転落きっかけに物流にメス
コスト管理を見直しV字回復を下支え


  42  

東京一番フーズ〈トレーサビリティー〉
活とらふぐの履歴をコードで管理
サプライチェーンの高度化も狙う

  46   物流企業の値段 《第40回》
セイノーホールディングス
板崎王亮 クレディ・スイス証券 株式調査部

     
  60   特別寄稿
徹底分析! 物流不動産投資市場
一五不動産情報サービス 曽田貫一

     

■■欧州レポート■■

  48  

海外トレンド報告【News】
欧米編・中国編



  52   湯浅和夫の物流コンサル道場  《第74回》
〜大先生の日記帳編 第9回〜

在庫管理の土壌を作れ

  59  

佐高信のメディア批評
マスコミ=サラリーマン社会へのアンチテーゼ
カタログ雑誌『通販生活』の好企画「私の禁じ手」



  56  

奥村宏の判断学《第73回》
野村證券のインサイダー取引



  64   物流格差社会─フリーターが見たネット通販の裏側 《第4回》
アマゾン本に倣った新システム稼働
派遣スタッフへの転力化狙うも失敗

中村文丈

  82   事例で学ぶ現場改善  《第65回》
商物分離の明暗を分けるもの
日本ロジファクトリー 青木正一 代表

  80   物流不動産市場レポート《第12回》
埼玉県
県南部と16号線沿線に施設集中
圏央道整備で今後の企業進出に期待


  74   The International Society of Logistics
国際ロジスティクス学会[SOLE]報告

原子力発電における保全業務革新
RCMで安全性・経済性が大幅改善


  78   ARC Advisory Group レポート
倉庫管理システム(WMS)市場は
2012年に18億ドル超へ


  68   Supply Chain Council
サプライチェーンカウンシル[SCC]報告

SCORを使った調達プロセス改革
米アクセス・ビジネス・グループ

 
 

85

 

DATA BANK
●国土交通省 月例経済報告


 
 

 

 

CLIP BORD

 

58

 

「物流の視点から考えたアジアのグローバル化」/住友商事物流部門出身の岩間正春氏が上梓

 

63

 

「100円マックのホスピタリティ」/現場活性化コンサルタントの山口廣太氏が上梓

 
88
主要記事索引
  92   編集後記
 
93
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